旭化成エレクトロニクスのオーディオDSPがDiracの音響補正に対応。より臨場感ある車内オーディオを目指す
旭化成エレクトロニクス(AKM)は、同社のオーディオDSPがDirac社の音響補正ソフトウェア「AudioIQ」に対応したと発表した。

これにより、同社のフラッグシップオーディオDSP「AK7709」をはじめとした自動車向けオーディオDSPで、Dirac社の「AudiolQ」を動作させることができ、中でも「AK7709」は「AudioIQ」を含むDirac社の音響補正技術がすべて搭載可能となる。Dirac社の技術を最大限に発揮し「全ての搭乗者に透明性と臨場感あふれるサウンド体験を提供」するという。
また、同社が従来より提供しているオーディオ・ボイスソリューションを、Dirac社の技術と組み合わせることで、音響効果のさらなる相乗効果を生むことができるとしている。

また、このたびの連携は開発工数の効率化にも貢献すると説明。従来の手動音響チューニングでは数ヶ月かかっていたところ、Dirac社の高度な半自動チューニングによって大幅に作業工数を削減できるという。なおDSPの動作については、同社が技術サポートを行い、迅速なシステム開発を支援するとのこと。
同社のESプロジェクト長 藤田 健氏は今回の連携について、以下のようにコメントしている。
「自動車の電動化や自動運転の普及に伴い、車室内の “音” 、そして “移動中の過ごし方” はますます重要になります。一方で、専用のオーディオルームとは異なり、車室内空間では走行時のロードノイズがあり、スピーカーを配置できる場所にも限界があるため、車種ごとのチューニングを含めた音響環境のセッティングは簡単ではありません。長年の実績がある当社のDSPとDirac社のソフトウェアの組み合わせにより、お客さまの開発・チューニング工数が削減され、エンドユーザーの快適で心地よい移動に貢献できることを期待しています」。
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