【HIGH END】WiiM、アンプ一体型フラグシップ「WiiM Amp Ultra」とブランド初のスマートスピーカー
コスパ、利便性、そして音質クオリティでも世界的にも注目高まるWiiM。今回のミュンヘン・ハイエンドでもブースを出展しており、マーケティング担当のライアンさんに最新プロダクトとWiiMの目指すところについて教えてもらった。

WiiMは、アメリカに拠点を置くLinkPlay社によって2014年に立ち上げられたオーディオブランド。ハーマンやGoogleなどに在籍していたスタッフが、「より良質な音楽を楽しんでもらえるプロダクトを作りたい」という思いで立ち上げたブランドで、ネットワークオーディオ製品の使い勝手の良さから、日本でも大きなヒットを飛ばしている。
WiiMとは、Wireless Internet Musicの頭文字をとったものだそうで、このブランド名からも、映像ではなくあくまで「音楽再生」にこだわったプロダクトを開発しよう、という思いが感じられる。
今回のミュンヘン・ハイエンドでは、アンプ一体型フラグシップネットワークプレーヤー「WiiM Amp Ultra」と、スマートスピーカー「WiiM Sound Smart Speaker」、サブウーファー「WiiM Sub Pro」を披露した。

WiiM Amp Ultraはネットワークとプリメインアンプ機能を一体化したフラグシップモデル。「WiiM Amp」「WiiM Amp Pro」とサイズは共通だが、音質グレードに差が設けられており、ライアンさんも「“Good”“Better”“Best”の位置付けです」と語る。これらの言い回しは、日本語で言うと松竹梅といったところか。ちなみにこのGood/Better/Bestという語り口は、BLUESOUNDのマーケティング担当者もNODEシリーズについて同じことを言っており、ラインナップ展開のあり方について意識しているところもありそうだ。
アンプの出力は100W(8Ω)、DACチップにはES9039Q2Mを採用。それぞれ「WiiM Amp Pro」(60W/8Ω、ES9038Q2M採用)と比較してもスペック面で差別化がなされてる。スピーカーターミナルはバナナ用だが、コネクタを挿入することでYラグも使用可能となっており、この辺りの仕様は「WiiM Amp Pro」と共通する。

またWiiM初の一体型スピーカー「WiiM Sound Smart Speaker」も初公開。WiiMのストリーミング機能が盛り込まれたアクティブ・ワイヤレススピーカーであり、専用アプリからはもちろん、本体のタッチパネルからも操作ができる。ファームウェアはまだ開発途上とのことだが、秋頃の正式発売を予定している。

良質なネットワークオーディオ機能が一体となったスピーカー製品はBLUESOUNDも展開しているが、WiiMも新たにこの市場に参入してきた。
本体の側面に配置されたタッチパネルディスプレイで各種設定ができるほか、上面にはボリュームコントロール機能を搭載。2基のトゥイーターとウーファーの2ウェイ構成となっているとのこと。
1つでワイヤレススピーカーとして使えることはもちろんだが、2つ組み合わせてステレオとしても使用することが可能で、ライアンさんとしても、ステレオとしての使い方をぜひおすすめしたいと考えているという。さらに本機はサラウンドスピーカーとしても使用可能で、アプリでリア側に指定して、ワイヤレスによる5.1chシステムも構築できる。

サブウーファー「WiiM Sub」も展開を開始。8インチドライバー、250WのクラスDアンプ搭載モデルで、AIを活躍したルーム補正機能も搭載されているという。

また、海外では先行で発表されていたが、単体プリメインアンプ(ネットワーク機能を持たない)「Vibelink Amp」も披露。WiiM Pro等と共通のサイズのため、スタックして使用可能。DAコンバーター機能も搭載しており、DACチップはトップモデルのES9039Q2Mのため「既存のWiiMプレーヤーからのアップグレードも可能になります」とライアンさんも案内する。

ライアンさんによると、WiiMは現在、全世界で130人以上のスタッフを擁しているが、特にエンジニアは110人以上と、次世代の技術開発に非常に力をいれているという。
ミュンヘン・ハイエンドの会場でも、「機器の超高額化」が話題に上がる一方で、「新しいオーディオファンの獲得に際し、WiiMに大きな可能性を感じている」という声もそこかしこで聞こえた。ガジェットメーカーを超え、次世代HiFiオーディオブランドへ。さらなる飛躍が期待できるブランドである。
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