<ヘッドフォン祭>FIIO新ハイレゾDAP「M21」など参考展示品多数。サブブランド「Snowsky」も立ち上げ
ヘッドホン/イヤホン関連ブランドが多数集うイベント「春のヘッドフォン祭り 2025」が本日4月26日(土)に開催された。本稿ではエミライのブースの模様をレポートしたい。
FIIOやWiiMなど新製品がが多数登場。新カジュアルブランド「Snowsky」製品も一挙お披露目
エミライのブースでは、FIIOやiFi audio(Silent Power)、WiiM、emといった同社取り扱いの製品が一挙展示。本イベントで初お披露目となる初展示製品や参考出品製品も多数ラインナップされた。
まずFIIOブランドでは、新ハイレゾDAP「M21」が国内初出展された。6nmプロセスのQualcomm 680 MCUと4基のCS43198マトリックスDAC構成を採用。データ通信用とは別に独立した電源専用USB Type-C端子を備え、デスクトップ/ポータブル両方で使えるようにしている。

2段階イヤホンアンプ構造により最大950mWの高出力を実現するほか、3.5mm+4.4mmのPO&LOデュアル出力と低ジッターの同軸出力を装備。4.7インチの小型スクリーンによる超ポータブル設計としている。発売時期は2025年夏頃予定で、価格は未定だが海外での予価は税別299.99ドル。
同じくDAPでは、エントリーモデル「JM21」の新色「JM21 Black」も参考出品。クアルコム製「Snapdragon 680」チップに、デュアル構成のシーラスロジック製「CS43198」DACとデュアルアンプを組み合わせたフルバランス構成を採用。13mmの薄型ボディに、高出力700mWを実現するなど、低価格帯ながら高機能を実現している。発売は2025年夏頃予定で、価格は税込32,890円前後を予定する。

イヤホンでは、10mmリチウム・マグネシウム合金ダイナミックドライバー、4基のKnowlesカスタム中高域BAドライバー、8基のSonion製静電ドライバーを搭載した5ウェイ・ハイブリッドイヤホン「FX17」を参考展示。S.TURBO特許取得済み音響フィルター構造設計とセミオープン・アコースティック・リアチャンバー設計を採用している。

チタン合金筐体による高級感あるデザインも特徴とのこと。プラグは交換式で3.5mm/4.4mm/USB Type-Cを標準付属する。発売時期は2025年夏頃予定で、価格は未定だが海外予価は税別1,499ドル。
ヘッドホンでは、フラグシップ・オープンプラナーヘッドホン「FT7」を参考展示。106mmプラナードライバーと1μm(サブナノメートル)厚の金メッキダイアフラムを搭載し、特許取得済みのダブルプレート・ボイスコイル設計とユニフォーム等磁界設計により高精度な音響再現を実現すると謳っている。発売時期は2025年夏頃予定で、価格は未定だが海外予価は税別699.99ドル。

急遽参考出品が決定したというのが、「KA17」よりも上位モデルに位置するスティック型DAC/アンプの最上位「QX13」。XMOSフラッグシッププラットフォーム「XU316」とESS製のSabre Proシリーズの最新フラッグシップ8チャンネルDAC「ES9027PRO」、およびTi製高性能オペアンプ「INA1620」を採用。デスクトップモード時の最大出力は900mWを実現する。発売時期と価格はともに未定。

他製品では、レトロ復刻シリーズのポータブルステレオFMラジオ「RR11」を初出展。高性能DMラジオレシーバーチップを搭載し、高い受信性能を備えるほか、付属の専用ケーブルを使用することでポータブルアンプとしても活用できるという。発売時期は2025年夏頃予定で、価格は未定だが海外予価は税別49.99ドル。あわせて専用ケースも展示されていた。

デスクトップ向けには、マルチ入力対応でシックなデザインを採用したアクティブスピーカー「SA1」を参考展示した。RCA、光、同軸、USB Type-C、PHONOなど豊富な入力を搭載し、Bluetooth接続も可能。赤外線リモコンにも対応する。発売時期は2025年夏頃予定で、価格は未定だが海外予価は税別177.99ドル。

また合わせて、 “デスクトップハイレゾストリーマー” と謳うネットワークストリーマー「S15」も参考出品され、SA1とのコンポーネントシステムでの試聴が行えた。S15の発売時期と価格は共に未定だが、海外予価は税別999.99ドル。


さらに、FIIOが「もっと多くの人に音楽をより良い音質で聴いてほしい」という願いのもと新たに立ち上げたサブブランド「Snowsky」の製品が一挙お披露目。かわいらしいカジュアルなデザインが用いられつつ、そのサウンドは本格的である点が特徴のブランドだという。発売時期はいずれも2025年夏頃を予定する。

ヘッドホンは2製品を展開しており、その1つがコストパフォーマンスに優れると謳うワイヤレスヘッドホン「Snowsky Anytime」。普段使いや外出時に最適なデザインで、耐久性も高く、音質と価格のバランスが取れたモデルと謳っていた。価格は未定だが、海外予価は税別29.99ドル。

もう1つがレトロなデザインと高音質を両立したとするオンイヤータイプのヘッドホン「Snowsky Wind」。軽量で快適な装着感を実現し、日本製ダイアフラムを搭載した40mmダイナミックドライバーによる豊かなサウンドが特長としていた。価格は未定だが、海外予価は税別14.99ドル。

また、デジタルオーディオプレーヤーのエントリーモデル「Snowsky ECHO MINI」もラインナップ。クラシックデザインを用いながら、ハイレゾ対応や4.4mmバランス接続、Bluetooth機能など、最新の音楽や機器にも対応できる最新機能も併せ持っているとのこと。価格は未定で、海外予価は税別49.99ドル。

Bluetooth対応のポータブルヘッドホンアンプ「Snowsky RETRO NANO」は、LDAC対応の高音質ワイヤレス再生をはじめ、デュアルCS43131 DACによるフルバランス設計、車載モードや通話用ノイズリダクションなど、多機能かつコンパクトなデザインが特長とアピールした。価格は未定で、海外予価は税別59.99ドル。

さらに急遽出展されたのが、優れた音質と多機能を兼ね備えたと謳うポータブルBluetoothスピーカー「Snowsky Anywhere」。 45mmドライバーと独自の音響アルゴリズムにより、クリアで迫力のあるサウンドを実現。IPX6等級の防水性能を備えるほか、Auracastワイヤレス技術を搭載し、最大2台のスピーカーを同時接続も行える。発売時期と価格は共に未定で、海外予価は税別19.99ドル。

WiiMブランドでは、ステレオパワーアンプ「Vibelink Amp」を初出展した。ストフィルタフィードバック(PFFB)技術により音質を新たなレベルに引き上げ、負荷に依存しない性能を保証。プレミアム内蔵DACではデジタルソースから最高の忠実度でアナログ変換を行い、最適なサウンドのために可変サンプルレートとビット深度を動的にサポートするという。発売時期は2025年夏頃予定で、価格は未定。

iFi audioを母体としたオーディオアクセサリーブランドSilentPowerでは、オーディオ用ルーター「OMNI LAN」を初出展した。クラス最高のネットワーク接続を手頃な価格で提供するという製品で、担当者によれば同ブランドのLANポート経由のノイズを低減するアクセサリー「LAN iPurifier Pro」の機能を踏襲しつつ、ネットワークハブ化した製品になるという。

先進的な光学分離技術とトリプルステージのガルバニック分離により、デジタルノイズを完全に遮断。内蔵フェムト精度クロックと多様な接続オプション(10個の1Gbpsポート)で高純度な信号伝送を実現すると説明する。発売時期は2025年夏頃を予定し、価格は未定。
あわせて、開発中のUSBのノイズ低減アクセサリー「SilentPower OMNI USB」のモックも国内初展示。学的絶縁技術とアクティブノイズキャンセレーションの二重保護により、デジタルノイズを完全に遮断し、8,000mAhバッテリーでメイン電源からも隔離することで、純粋な信号伝送を実現するという。

なお本製品は試聴不可の展示のみ行われていた。発売時期は2025年夏頃予定で、価格は未定。ほかiFi audio製品では、今年4月に発売されたポータブルDAC/ヘッドホンアンプのフラグシップモデル「iDSD Valkyrie」も試聴展示され、注目を集めていた。

そのほか、エミライの自社オリジナルブランド「em」の新製品として、現在GREEN FOUNDINGにてクラウドファンディングを実施していいるANC完全ワイヤレスイヤホン「NEXIEM」も試聴展示された。最新MEMSドライバーのxMEMS Labs製「Cowell」と、10mm径複合素材ダイナミックドライバー「マルチレイヤー LCP Driver」によるハイブリッド構成を採用している。

プロジェクト期間は2025年5月31日までとなっているほか、明日4月27日(日)の夕方までに支援を行った方には4月末頃から5月上旬頃の早期発送を行う施策も実施しているとのことだった。詳細は本プロジェクトページまで。